旨味の相乗効果とは?

日本料理では、コンブでだしをとった後、さらにカツオ節でだしをとります。精進料理の場合はコンブにシイタケを組み合わせます。これはうま味に相乗効果があるためです。アミノ酸系のグルタミン酸と核酸系のイノシン酸グアニル酸とを合わせると、単独の時よりもはるかに強いうま味が得られるのです図表3)。

f:id:gourmetgourmetgourmet:20160820021118g:plain

味を感じる最小の濃度を閾値といいますが、グルタミン酸イノシン酸が共存すると、グルタミン酸閾値は単独の時に比べて100倍も引き下げられます

イノシン酸に富む肉や魚などの動物性食品と、グルタミン酸を含む野菜などの植物性食品を合わせて料理する場合、やはりうま味が強まります。日本のだしだけでなく、西洋料理の煮込み料理で牛すね肉とタマネギを使ったり、中国料理でスープをとる際に鶏ガラと長ネギを使うというように、うま味の相乗効果は、世界中の調理で古来より経験的に利用されているのです。

うま味は、他の基本味に比べて穏やかな味です。酸味や苦味のような鮮明な味ではなく、うま味物質の濃度が高くなっても、甘味や塩味ほど強い味にはなりません。すぐに消える酸味と異なり、味の持続が長く、後味を引くこともうま味の特徴です